税理士試験科目について考える「固定資産税」編
いつも熊本経営サポート株式会社(税理士法人新日本)のコラムをご覧いただきありがとうございます。
早いもので2024年も残すところあとわずかとなりました。
今年は満足のいく年となりましたでしょうか?
あるいは課題・反省点の多い年でしたでしょうか?
今年も最後まで駆け抜けていきましょう!
先月、今年の税理士試験の結果発表が行われたところですが、今回のコラムテーマはまだ取り上げていなかった試験科目「固定資産税」について取り上げたいと思います。
さっそく見ていきましょう。
固定資産税について
固定資産税はその名の通り、固定資産に対して課される税金です。
もう少し具体的に言うと、土地や家屋、償却資産(主に機械設備や備品などの事業用の資産)などに課される税金であり、住民税などと同じく「地方税」の一つです。
土地や家屋などの資産の価値に基づいて課税されるため、資産の評価額に応じて課税額が変動するということになります。
つまりその評価方法や評価額の計算などが必要になる、ということですね。
また、固定資産税には住宅用地や特定の建物などに対して、税負担を軽減するための特例措置があり、それが適用される資産については税額が軽減されるものもあります。
そういった条件等もしっかり把握しておく必要があります。
固定資産税の勉強のコツは?受験者は多い?少ない??
固定資産税は比較的受験者数の少ない科目と言われています。
参考までに、令和5年度(第73回)の試験では、
受験者数:846人
合格者数:146人
合格率:17.3%
となっています。
見ての通り、合格率は比較的高めといえます。
比較してみてみると、同年の相続税法の合格率は11.6%、消費税法の合格率は11.9%程度なので、固定資産税の17.3%という合格率の高さがわかると思います。
いわゆるミニ税法と言われるもので、学習範囲が比較的狭いこともあるでしょうし、
毎年の出題傾向が過去問との類似性が高い、というのも理由の一つといえるでしょう。
(今後もそうだとは限りませんが、、、)
そのため、(他の科目もそうですが)過去問対策をしっかりしておくことは合格するための近道となります。
他科目同様、計算問題と理論問題で構成されていますので、計算のスピードと理論の暗記も重要になります。
計算問題はここ数年、出題ボリュームが多い傾向にあるので、反復演習による計算スピードのアップを目指しましょう。前述の通り、過去問との類似性が高いので過去問は問題無く解ける、と言える自信がつくまで繰り返しましょう。
理論問題は逆に、過去に出題されていない箇所から出題される傾向もあるため、過去問にも取り組みつつ、その傾向から次の出題範囲にアタリを付ける、というのもアリかもしれません。
応用問題が出ても対応出来るよう、理論の暗記はしっかりとしておきたいところです。
(学習範囲が狭いので全て網羅するつもりで臨みましょう)
まとめ
固定資産税は受験範囲も狭い分、他の科目と比べて比較的取り組みやすいとも言えます。
とはいえ、当然理論の理解・暗記、計算スピードは必須ですので、しっかり気合いを入れて臨みましょう。
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今年も一年大変お世話になりました。
どうぞ良いお年をお迎えください。
この記事を書いた人
藤本尚士
熊本経営サポート株式会社 代表取締役。税理士。
大学卒業後、大学院に通いながら宅建業の代表取締役を経験し、大手税理士法人勤務を経て、税理士法人新日本九州中央事務所を開業。
経営者のサポートに積極的に取り組み、開業支援、税務調査などの対応を行い、熊本・玉名地域の発展に尽力している。